小串鉱山(毛無峠)…索道跡・その2
鉄塔の間隔は等間隔ではありません勾配などで変わるのかもしれません
重機どころかまともな道路すら無いのに、良くこれだけの物を作ったものだと感心します
鉱山には索道の専門家が居て管理していたそうです
どれほどの技術力かというと、こんな資料がありました。
スキー好きな方なら野沢温泉スキー場に昔からリフトがあるのを御存じかもしれません。
野沢温泉村「地域振興と人材育成」という資料によると…
長野県で2番目となる200mの第一リフトは、1950年(昭和25)年12月完成しています。
当初は鹿島建設に依頼する予定だったそうです。
しかし現地調査の上で出された見積額は200万円程(注：2021年と1950年の大卒公務員初任給で換算すると令和3年の約1億1千万円ほどです)
この金額には魂消て思案するに、鉱山に索道があるから、あれに客を乗せればいいじゃないかと言う話に。
そこで須坂にあった小串鉱山事務所から小串の所長へ電話連絡をして貰ったが断わられてしまった。
しかしもう後に引くわけには行かないと、県境を越えて小串まで行って「索道主任の佐々木さんを貸してくれ」と直談判。
困ったのは所長さんで「主任不在中に事故が起きたらどうするのか」とは言ってみたものの、峠越えまでして頭を下げに来たのを追い返すわけにもいかず、日曜日だけ派遣する事で話がまとまった。
果たして佐々木主任は索道工事経験のある大工さんを4,5名連れて野沢温泉まで来てくれた…と。
プーリーもしっかりと残っています
思い切り望遠にして状態を見ました硫黄鉱山の有害なガスに晒されていたはずなのに、それほど傷んでいる様子もありません