身近にある廃村「峰」
「峰」は東京都心から電車で麓まで行ける廃村です。とはいえ現地までは現代の感覚では登山に近い厳しい道です。
明治時代には木材出荷の拠点として大変栄えたそうで、ここの有力者だった福島文長氏は多摩地区有数の大富豪として高名でした。
1899年(明治32年)には当時東京帝國大学学生だった柳田國男氏が文長宅に宿泊しました。
その時の体験が後の”柳田民俗学”の礎となったと言われています。
しかし昭和初期には交通機関の発達により流通ルートが変わったことなどから衰退が進みました。
ライフラインも電気は1956年(昭和31年)頃にひかれたものの水道が無く、麓まで汲みに行かなくてはならなかったことなどから離村者が増えました。
1972年(昭和47年)、最後の住民が山を降りて廃村となりました。
